教育支援体制EDUCATION SYSTEM

キャリアパス

キャリアビジョンとキャリアパスの設定

当院の教育プログラムを経て、自己のキャリアパスを設定した看護師たちをご紹介します。どのようにしてキャリアビジョンを描き、キャリアパスを設定してきたのか、参考にしてください。

  • 師長とスタッフの間をつなぎ、
    チームの看護力向上に努める

    主任
    Hさん(2000年入職)

    主任という立場になって
    わかったこと

    血液内科、消化器内科、小児科での病棟勤務のあと救急外来での経験を経て、2017年より小児科病棟で主任として働いています。主任として働くようになり、これまでスタッフとして業務に集中できていたのは、管理者が働きやすい体制や環境を整え、常に教育的視点で支援をしてくれていたからだと実感しました。今度は私がその立場として力を尽くしていこう、と思い働いています。

    チームの看護力を高めるために

    自らがモデルとなって日々看護実践することを意識し、患者、家族を第一に考えた看護を提供するために、患者、家族の個別性を理解し尊重すること、チームの看護力を高めること、他職種と連携、協働することを大切に考えています。それぞれの発達段階にあるスタッフが自分のもっている力を発揮し、患者、家族が納得、満足できる看護をチームで提供できたとき、とてもやりがいを感じます。また、看護部運営に参加することで視野が広がり、病棟での業務に根拠をもって取り組めるようになりました。そして、これまでスタッフ時代にお世話になった上司や先輩方と再び関わる機会が増えたことを嬉しく思います。

    やりがいを感じられる
    環境づくりを

    今後も、患者を一番近くで見守ることがでる看護師として、患者・家族を中心に考えて医療チームで連携、協働できる病棟をめざしていきたいです。また、師長とスタッフとの間をつなぐ役割を果たしながら、共に働く仲間を大切にし、スタッフがキャリアプランの目標を持ち、やりがいを感じながら働ける環境づくりをめざします。自分の経験に頼るのではなく、最新の情報や知識に敏感になり視野を広げて業務に取り組んでいきたいと思います。

  • 皆で苦境を乗り越えた先に達成感と連帯感が生まれる

    専門看護師
    Nさん(2003年入職)

    専門看護師資格取得のきっかけ

    入職6年目の頃、再発を繰り返し、日々進化するがん治療への期待と限界の狭間で自分らしく生き抜くためにいつまで治療を続けるのかと悩む患者さんに多く出会い、看護師としてどのように関われば良いのか分からず、無力さを感じていました。そのような時に、患者さんと家族に優しく関わりながらも俯瞰的に物事を捉え、意図的に問題解決を図るがん看護専門看護師の存在を知り、自分の目指すべき道として心に決めました。

    専門看護師としての
    活動内容とやりがい

    先日、私は、最先端治療を終えたばかりの終末期がん患者さんの「家に帰りたい」という言葉をもとに退院調整をしました。患者さんに残された時間は非常に短く、病状も日に日に悪化していく中で、家に帰ることで死期を早め、患者さんの苦痛と家族の負担が増す可能性があり、何度も「本当に帰って良いのだろうか」と躊躇いました。そのたびに医療チームの皆で患者さんの言葉の意味と「家に帰ること」の意義に立ち戻り、家族と医療者のそれぞれが力を発揮できるよう意図的に関わり、問題を解決していきました。日々の看護において、患者さんと家族の人生に大きな影響を与える覚悟とがん看護専門看護師の自分にしかできない判断を求められる瞬間があります。責任の重さに足がすくむ時がありますが、その苦境を乗り越えた時の心が震えるような達成感と皆でやり遂げたという連帯感が私の専門看護師としてのやりがいであり、活動の原動力になっています。

    これからの目標について

    がん治療はますます可能性を広げていく時代です。がんと共に人生を豊かに生き抜く患者さんと家族を支援し続けると同時に、今後は、所属部署という垣根を超えて、達成感と連帯感が生まれるようなチーム医療を院内全体で提供できるよう支援することを目指していきます。そして、二人の娘をもつ母として、家族の中でのバランスを保ちながら看護師としてのキャリアを重ねることが私の人生における目標です。

  • 患者さんの様々な思いを
    共有できたときにやりがいを感じる

    認定看護師
    Sさん(2000年入職)

    認定看護師資格取得のきっかけ

    入職後、腎臓内分泌代謝内科を含む混合内科病棟に勤務しました。外来看護も経験し、生活に密接に関わる介入を通して、患者さんとの信頼関係が深まることに糖尿病看護の魅力を感じました。今後の自分のキャリアについて考え始めたときに「自分がより多くの知識を持つことで患者さんの自己管理の負担を少しでも軽減できるのではないか」「糖尿病看護について深く学びたい」という思いが強くなり、資格取得を目指しました。

    認定看護師としての活動と
    やりがい

    資格取得後は、一般消化器外科病棟、内科外来、外科外来での看護を経験しました。現在は外来での糖尿病看護相談、病棟の糖尿病看護支援など、院内で横断的に活動しています。2011年にはフットケア外来を立ち上げ、足病変に関わる多くの診療科と連携し、糖尿病患者さんの足を守るためのケアを提供しています。糖尿病看護は患者さんを理解することからはじまり、その患者さんに合ったセルフケア方法を一緒に考えることが大切です。患者さんとうまくいったことや大変だったことを共に振り返る過程で、患者さんの様々な思いを共有できたときに認定看護師としてのやりがいを感じます。また医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師といった、同じ目標を持って共に活動しているチームメンバーの存在も私の原動力になっています。

    これからの目標について

    糖尿病治療は年々大きく進歩しています。今後も自己研鑽を積みながら、多くの経験と学習を重ね、患者さんの看護に貢献していきたいと思っています。また、私が糖尿病看護に魅力を感じたように、より多くの看護師に糖尿病看護に興味を持ってもらえるように活動していきたいと考えています。 

  • メンバーの成長に関われることが
    指導者としての醍醐味

    臨床指導ナース
    Sさん(2003年入職)

    指導者や仲間に恵まれ
    キャリアを積む

    私の看護師としての経験は心臓血管外科、呼吸器外科から始まりました。緊張感のある現場でしたが、看護の醍醐味や楽しさを日々の実践の中で教えてくれる上司や先輩看護師、一緒に看護を語れる後輩看護師など仲間に恵まれ、私の看護観やキャリアにつながる充実した11年を過ごしました。その後、内科系個室病棟に所属し、現在は皮膚科、形成外科、一般消化器外科の混合病棟で臨床指導ナースとして勤務しています。

    臨床指導ナースとしての
    活動内容とやりがい

    臨床指導ナースは慶應看護師の発達モデルⅡまでの看護師と看護学生を対象に教育を行います。日々の看護実践、研究論文、集合教育、プリセプターの支援、臨地実習指導を行い成長を支援します。また、教育スキルを高めるために海外研修に参加したり、学んだスキルをくり返しトレーニングしたり、ほぼ全病棟に配属されている臨床指導ナースが集まりどのようにスキルを高め活用していくか検討を続けています。
    臨床では経験年数の少ない看護師や学生も患者と向き合い看護方針を決定する上で重要な情報を収集し、その情報から看護問題が明確になり看護介入に結びつくことが多くあります。技術や経験年数に関わらず医療チームのメンバーとして役割を発揮する姿や、真摯に患者と向き合う視線が先輩看護師への刺激になる様子を目の当たりにすると、メンバーの成長に関われることに指導者としての醍醐味を実感するとともに、指導者として学び続けることの重要性も感じています。

    これからの目標について

    臨床指導ナースとして3年目になりますが、人の成長を支援するには教育指導者としてのスキルを研鑽していくことが必要であると実感しています。そして何よりも看護の楽しさや学び続けることの大切さを自らの姿を通して伝えていける実践モデルでありたいと思います。