看護部からのお知らせ INFORMATION

2021年度 アドバンス研修が始まりました

 アドバンス研修は、発達レベルⅢの看護師がジェネラリストとして自律し、包括的看護実践・支援能力を獲得、向上させるためのプログラムです。2021年度は、2021年5月から新たな研修者13名とスタートをきりました。
 看護師は、チーム医療において、看護の専門性を発揮しながらケアマネジメントの中心的な役割を担うことが期待されています。この研修では、医療チームのメンバーに問題を提起し、参画を促し、成果の評価までのプロセスを効果的に踏む力を育成していくことを目的にしています。

【研修目標】
1. 職場の問題状況を取り上げ、PDCAサイクルを1周以上まわすことができる。
2. 問題の優先順位がわかり、評価を含めた問題解決のプロセスを論理的に分析できる。
3. メンバーを動機づけて、問題解決に参画を促すことができる。
4. メンバーと成果の評価を通し、達成感を共有できる。
5. 自己の陥りやすいコミュニケーションの傾向をふまえ、自己を調整でき、相手を尊重したコミュニケーションが図れる。
6. 専門職としてのモデルであることを意識し、意見調整、交渉を実践できる。
 
【研修内容】
 5月に開催されたオリエンテーションでは、まず現在の医療トピックや慶應病院・看護部のトピックについて整理を行い、その中における自身の役割について考えました。そして研修の目標や、看護部の理念・基本方針を踏まえた2021年度の看護部の事業計画、問題解決過程におけるリーダーシップとコミュニケーションについて確認しました。
 その後、研修者は各グループに分かれて、事前課題レポートで整理した自己の課題を踏まえ、「チームや組織の問題として抱えていることをどのように解決していきたいか、目指す姿は何か」について1人3分でスピーチを行い、その後フィードバックをしました。研修者は、所属部署におけるリーダーとして問題意識をもって研修に臨んでおり、自己の課題や強み、部署の問題について言語化し、お互いのフィードバックにより、問題として抱えていることが組織においてどのような位置づけにあるかを共有して、多角的な視点から問題状況を捉え直すことができました。
 
【研修者の声】
 研修者からは、「日本の医療トピックスや看護部の方針について理解を深めることができた」「意見交換を通して、相手に伝わるようにすることや相手の考えを把握することの難しさを感じた」「論理的思考を深め、問題の本質を捉えられるようしていきたい」などの意見がきかれました。
 研修者はこれから約10ヶ月かけて講義を受け演習を行いながら、所属部署において問題解決に取り組み、コミュニケーション能力と問題解決能力の双方を強化して、自律したジェネラリストナースとして成長することを目指していきます。