慶應看護の特徴FEATURES

EBP(Evidence-Based Practice)

EBPとは

看護部では、標準化によって看護の質保証に取り組んできました。さらに「臨床における根拠に基づいた実践:EBP(Evidence Based Practice)」を導入しています。EBPとは、最新のエビデンスをケアに取り込み実践することにより、最善のケアを提供することを目的とした活動です。根拠を持ち、より良いケアを提供することを目指しています。こうしたEBP活動の継続は、看護師のエビデンスの高い活動実績の礎になり、専門職者としての成果となるだけでなく、当院でのキャリア開発の魅力にもなっています。

EBP活動のテーマ

  • 2016年度
    • 放射線皮膚炎の看護の標準化に向けて
    • せん妄予防への取り組み
    • がん薬物療法をうける患者の口腔ケア
    • COPD患者の呼吸リハビリテーションの標準化
  • 2017年度
    • リハビリテーション「生命維持~セルフケア再獲得を目指して」
    • 呼吸ケア「根拠ある呼吸ケアを目指して」
    • せん妄予防への取り組み
  • 2018年度
    • リハビリテーション「生命維持~セルフケア再獲得を目指して」
    • 呼吸ケア「根拠ある呼吸ケアを目指して」
    • せん妄予防への取り組み
    • 便失禁患者のケア
    • せん妄予防ケアの強化に向けて
  • 2019年度
    • せん妄予防への取り組み
    • 患者が退院後も継続して内服するために
    • 便失禁ケアの標準化に向けて
    • リハビリテーション「身体機能維持とセルフケアの再獲得を目指して」
    • 呼吸ケア「根拠ある排痰ケアを目指して」
  • 2020年度
    • 精神疾患患者の内服管理
    • せん妄予防への取り組み
  • 2021年度
    • 精神疾患患者の内服管理
    • せん妄予防への取り組み
    • 小児挿管患者の口腔ケア
    • 経口哺乳に関するアセスメント・介入ツールの開発
  • 2022年度
    • 精神疾患患者の内服管理
    • 小児挿管患者の口腔ケア
    • 経口哺乳に関するアセスメント・介入ツールの開発
    • 自己免疫疾患患者のステロイド治療中の筋力維持を目指して

EBP活動参加者の声

エビデンスに基づく
チーム医療の重要性を改めて実感

Oさん

哺乳とは、すべての児にとって生命維持・愛着形成のために必要不可欠なものです。しかし中には、うまく哺乳ができない児もおり、統一した授乳方法確立の必要性と難しさを感じていました。そして、哺乳支援は大切な家族支援の一つであると考えたことが、EBPに取り組むきかっけでした。哺乳の評価・支援チャートを作成後、実際に使用し、哺乳のどこに課題があるか評価を行い、一貫性・個別性のある哺乳支援、医師との退院調整、看護師の教育、ご家族への指導に活用しました。EBPを通して、個別性に合わせた統一した授乳方法を確立でき、質の高い医療の提供にはエビデンスに基づき、チームで取り組む必要があることを改めて実感できました。哺乳の評価・支援チャートにはアセスメントガイドもあり、授乳経験のない医療者でも使用することができます。今後は新生児病棟以外での使用にも拡大していき、1人でも多くの児と家族の支援ができればと考えています。

EBP活動の体制図

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