2020年度 アドバンス研修が始まりました
2020年度アドバンス研修は、2020年5月から新たな研修者15名とスタートをきりました。アドバンス研修は、発達レベルⅢの看護師がジェネラリストとして自律し、包括的看護実践・支援能力を獲得、向上させるためのプログラムです。
看護師は、チーム医療において、看護の専門性を発揮しながらケアマネジメントの中心的な役割を担うことが期待されています。アドバンス研修では、医療チームのメンバーに問題を提起し参画を促し成果の評価までのプロセスを効果的に踏む力を育成していくことを目的にしています。
【研修目標】
1. 職場の問題状況を取り上げ、PDCAサイクルを1周以上まわすことができる。
2. 問題の優先順位がわかり、評価を含めた問題解決のプロセスを論理的に分析できる。
3. メンバーを動機づけて、問題解決に参画を促すことができる。
4. メンバーと成果の評価を通し、達成感を共有できる。
5. 自己の陥りやすいコミュニケーションの傾向をふまえ、自己を調整でき、相手を尊重したコミュニケーションが図れる。
6. 専門職としてのモデルであることを意識し、意見調整、交渉を実践できる。
【研修内容】
5月に開催されたオリエンテーションでは、まず現在の医療トピックや慶應病院・看護部のトピックについて整理を行って、その中における自身の役割について考えました。そして研修の目標や、昨年変更された看護部の理念・基本方針を踏まえた2020年度の看護部の事業計画、問題解決過程について確認しました。
その後、研修者は各グループに分かれて、「研修を活用して私が目指していること」、「チームや組織の問題として抱えていることをどのように解決していきたいか、目指す姿は何か」についてスピーチを行いました。研修者は、所属部署におけるリーダーとして問題意識をもって研修に臨んでおり、自己の課題や強み、部署の問題について整理していくことができました。お互いのフィードバックにより、問題として抱えていることが組織においてどのような位置づけにあるかを共有して、多角的な視点から問題状況を捉え直すことができました。
【研修者の声】
研修者からは、「医療情勢や病院及び、看護部の理念・基本方針を踏まえた自部署の役割や自身の役割を認識できた」「グループワークで意見交換をして、新しい視点やヒントをもらうことができた」「アウトカムを意識して、問題に取り組んでいきたい」などの意見がきかれました。
研修者はこれから約10ヶ月の間に、講義と演習を受けながら実際に所属部署において問題解決に取り組み、コミュニケーション能力と問題解決能力の双方を強化して、自律したジェネラリストナースとして成長することを目指していきます。