看護過程とフィジカルアセスメントⅡ研修が開催されました
2020年10月29・30日の2日間、2020年度新採用者を対象にした看護過程とフィジカルアセスメントⅡ研修が開催されました。今回は模擬事例患者の全体像を捉えながら、フィジカルイグザミネーションから得られた結果の正常・異常の判断や看護の方向性を明らかにし、看護過程のアセスメントから看護診断までに焦点を当て研修を行いました。
研修者は、7月に実施した「看護過程とフィジカルアセスメントⅠ研修」の学びを活かしながら日々行っている実践と結び付け、看護過程とフィジカルアセスメントについて学びを深めることができました。
【研修目標】
1.各領域の知識を活用し、正しいフィジカルイグザミネーションが実施できる
2.フィジカルイグザミネーションを実施し、得られた結果の正常・異常が判断できる
3.患者のCueから看護問題を特定し関連図にあらわすことができる
【研修内容】
今回の研修では、研修者4名に対し臨床指導ナース1名が指導にあたり、模擬事例を用いながら看護過程のアセスメント・看護診断・看護計画の基本構造に焦点を当て講義・演習を行いました。事前に記載した看護アセスメントシート(ゴードン)や関連図を持ち寄り、模擬事例の患者情報を整理し、患者のCueの特定や全体像を捉えながら看護診断や優先順位の根拠について意見交換を行いました。
次に、教育担当スタッフなどが模擬事例の患者役を務め、状況設定に応じたフィジカルアセスメントの演習を行いました。前回の「看護過程とフィジカルアセスメントⅠ研修」で学んだフィジカルイグザミネーションスキルを活かしながら、研修者は順番に模擬患者の診察を行い、その結果をもとに正常・異常の判断を行いました。演習の際には研修者の様子をiPadで撮影し、指導者や研修者同士で見返すことで、フィジカルイグザミネーションスキルやその時の研修者の思考、行動の意味づけを振り返り、アセスメント能力の向上に活かしました。また、そのアセスメントをもとに患者の看護の方向性についてグループで考えました。さらに、患者役から研修者へ患者目線でフィードバックを行い、患者への配慮や態度、行動や目線についても振り返りました。
演習後は、看護診断から計画立案のプロセスについて看護診断の種類と特徴、PES構造と看護計画の基本構造について学習しました。
【研修者からの声】
研修者からは、「患者さんの全体像を捉えながら色んな視点をもって看護介入していくことの大切さを学んだ」、「グループディスカッションやフィードバックを行うことで、自分には不足していた視点に気付き、広い視野で患者さんを診ることができた。より多くの視点を持って実践に活かして行きたい」、「患者さんの問題点やその根拠を見つける事ができるようになった。また、患者さんの個別性を踏まえた上で看護問題を見つけることが大切だとわかった」など意見が聞かれました。
今回の学びから、情報の整理や患者の全体像を捉え、患者の個別性や看護問題・優先順位を考えた看護実践を臨床実践の場で活かしていきたいと目標が明確になったようでした。