口腔ケア研修が開催されました
2021年6月9日と17日に、口腔ケア研修が開催されました。口腔ケア研修では、摂食・嚥下障害看護認定看護師を講師に招き、口腔ケアの講義、事例を通したディスカッションを行いました。研修者はオーラルアセスメントガイド(以下OAG)を活用した口腔内の観察方法や、様々な症例に対しての具体的な口腔ケアの手技について学び、口腔ケアの必要性、重要性について改めて認識する良い機会となりました。
【研修目標】
1.口腔ケアにおける看護師の役割を理解し、アセスメント力・判断力を身につける。
2.基本的な口腔ケアを身につける。
【研修内容】
研修では、口腔ケアとは口腔内の清潔保持だけではなく、口腔の機能を維持することが、話すこと、食べること、安楽など、患者さんの生活の質を維持することに繋がることから、適切な口腔ケアの必要性や重要性について再確認しました。現場で活用しているOAGの考え方や、正確にスコアリングすることで適切なケアに繋げていくことの重要性について学習しました。化学療法中の患者さんや意識障害のある患者さんなど、臨床現場で口腔ケアが難しい事例を基に、アセスメントの内容についてや、どのようなケアの方法があるかなどの意見を出し合い、口腔内の正しい観察方法やアセスメント、具体的なケアの提供について意見を出し合いました。また、講義の中で、実際にスポンジブラシを洗口液で泡立て、嚥下困難な患者さんに対しても行えるケア方法を学びました。
【研修者の声】
「口は摂食のためだけではなく、発語や呼吸にも大きく影響していることを再認識することができ、口腔ケアの重要性を改めて感じた。」「今回研修で学んだ直後に口腔ケアを全介助で実施する患者さんを担当することになり、スポンジブラシの正しい使用方法や歯の磨く順番など学ぶことができ、実践につなげることができた。」「自分が行っている口腔ケア方法を振り返り改善点を考えることができた。」「オーラルアセスメントスコアシートは主観的になってしまい、判断に困ることもあったが、判断の指標がよく分かった。」などの声が聞かれました。日々行っている看護を振り返ったり、今後現場で活かせそうな知識や技術を獲得することができました。口腔ケアが単に口腔内の保清に留まらず、患者さんの生活や安楽を維持するために必要であるということも再確認できたようでした。