2022年度基礎看護技術研修とスキルアップトレーニングが開催されました
【研修の概要】
新採用者を対象に基礎看護技術研修が行われました。この研修では、実際に院内で使用している医療機器や資材に触れ、モデルを使用しシミュレーションをし、繰り返しトレーニングすることで看護技術を習得していきます。自主参加のスキルアップトレーニングでは、新採用者が少しでも自信をもって患者さんへ看護技術を提供できることを目標に、研修で学んだ看護技術を中心にトレーニングを行いました。スキルアップトレーニングは、新採用者個々の技術習得状況やニーズに合わせて必要なトレーニングができるよう、今年度からは開催タイミングを増やし、年間を通して開催していきます。
【研修の目標】
1. 患者の安全・安楽のための基礎看護技術を習得できる
2. 基礎看護技術の「できる」を確認できる
【研修内容】
1.基礎看護技術研修
①患者さんの安全安楽を考慮したポジショニング②尿道留置カテーテルの管理③陰部洗浄とおむつ交換④酸素療法⑤吸引⑥輸液ポンプと微量輸液ポンプ⑦トランスファーの7項目を1日かけて学びました。いずれも患者さんに実践する前に練習が望ましく、緊急時の対応として夜勤業務に入る前に理解しておくべき項目です。研修では、臨床指導ナースが各グループに入り、皮膚・排泄ケア認定看護師や集中ケア認定看護師、医療工学士や理学療法士といった共に働くスペシャリストから、専門的知識に基づき実践に即した視点で講義、指導を受けました。講義後の実践では実際の資材を用いて臨床現場に近い環境で、患者さんへの安全を考えてケアをするポイントを学び、体験しました。
2.基礎看護技術スキルアップトレーニング
日勤勤務終了後の16時45分から1時間で開催しました。①経管からの与薬②輸液ポンプやシリンジポンプの操作③皮下注射④アンプルカットと薬液の吸い上げ⑤口・鼻腔吸引⑥輸液投与時の確認行動について自主練習できるようにしました。限られた時間ではありますが、それぞれが練習したい内容を選択し、互いにマニュアルを確認しながら熱心に取り組んでいました。
【研修者の声】
基礎看護技術研修では、「ポジショニングでは患者役を通じて、ズレの苦痛や背抜きや足抜きをしてもらって安楽になるという体験が出来た」「吸引は、清潔と不潔について確認しながら操作を行う必要があると学んだ」「精密機器が必ずしも毎回正常に作動しているわけではないことを意識して、作動確認も忘れずに行っていきたい」「ベッドの高さや車いすの位置を変えるだけで、看護師も患者も負担が減ることが実際に体験してよくわかったので、実践していきたい」といった声がありました。一日の研修を通して、患者さんを観察しながら、優先順位や環境整備を考えプライバシーへの配慮や声掛けすることの大切さを学び、今後の課題をそれぞれ見出したようです。
また、スキルアップトレーニングでは、「繰り返し練習したことにより、自信がつき、患者さんを目の前にした場面で落ち着いて行動できそうです」「皮下注射をまだ臨床では経験できていない中で、今回練習することができたのでイメージを持ちながら臨床で実施できそうです」などの声がありました。研修者各々が、部署特性と結び付けながらトレーニングに参加し、臨床現場で患者さんを前に実践する前の自信につながったようです。