第2回キャリアアドバイス・ベーシック講座を開催
(平成25年6月・レベルⅢ以上看護職員・地域看護管理者対象)
看護の経験を言語化・意味づけすることで
自己の看護観を明確化し、育んでいく
第2回の講座は、講師に陣田泰子先生をお招きし、「看護現場学~看護の知・発見から創造へ~」をテーマに開催いたしました。参加者は当院看護職員 24名に加え、第1回にも参加した聖母病院、東京女子医科大学病院、東京厚生年金病院、国立国際医療研究センター、日野市立病院の看護管理者の方々を合わ せ、総勢38名となり、活気にあふれた講座になりました。
陣田先生は、教員ならびに長年の看護管理者としての経験の中で、自身で過去の歩みをストーリーとして語り、それまでの経験を再構築する重要性を痛感したことから、「看護現場学」を概念化し、現在、全国各地で研修を行っています。
概要
●日時:2013年6月29日(土) 9:30~16:30
●場所:慶應義塾大学信濃町キャンパス 孝養舎202教室
●テーマ:看護現場学~看護の知・発見から創造へ~
●講師:陣田泰子先生(済生会横浜市南部病院 病院長補佐)
●参加者:38名 (うち、当院24名、他施設14名)
●内容
看護現場学から見るこの先の看護
看護におけるキャリア発達とは ほか
参加者の声
●臨床の現場にいるからこそ学べるものがあり、その1つ1つの経験が専門職としての自分を成長させてくれていることに改めて気づくことができました。スタッフにもそういう経験ができるように支援していきたいと思います。(看護師長)
●すでにキャリアを積んで頼れる先輩や上司にも、心に残る事例があり、それが見えない針がのどにつかえたように残って、今のその人を作っている面が あることを目の当たりにし、自分もがんばっていこうと思えるようになりました。その針に気づけるような感性を失わずにやっていきたいと思います。(看護 師)
●なかなか忙しい日々の業務のなかではふり返ることが出来ない長い看護師人生の中で1日だけでしたがふり返ってみて、今、私が大切にしたいと思うこ との根本を知ることができて良かったと思う。ここで学んだ内容を病棟スタッフ皆が認識できれば、更なる看護の質の向上につながるし、モチベーションもぐっ と上がる気がしました。(看護師)
●プログラムの内容もとても勉強になり、何より”がんばろう”と元気な気持ちになりました。他のスタッフにも、このまま伝えたい!と思いました。また他の病院の方とお話ができ、これからもこのような交流があれば良いなと思いました。ありがとうございました。(看護主任)
講義を受けて、これまでの経験が先生の手法によって概念化されていくことに驚きと喜びを感じました。と同時に、日々行っている看護実践をただの業務とするのではなく、実践の意味付け、概念化をしていくことの重要性を学びました。また、ネガティブに捉えがちな辛く苦しい体験が、実は自身の看護観の核となっていることにも気づきました。苦いご経験をそれだけで終わらせず、「看護現場学」として概念化させた先生のパワフルなお姿 を拝見し、辛い経験も悪いことばかりではない!と思えて、明日からの看護実践に前向きに取り組んでいくことができそうです。
医療現場は高速化がさらに進み、ゆっくり看護観を育むことが難しい中、陣田先生の看護現場学は自身の看護観を明確にするだけでなく、スタッフの看護観を育むことにも活用できることを実感しました。是非、現場で実践してみてください。