フィジカルアセスメント研修Ⅲに参加して①~インストラクターの立場から~
慶應義塾大学病院 看護部 看護主任 吉安麻耶
こんにちは、私は内科系混合病棟で看護主任をしています吉安麻耶です。
今回は平成25年4月26、27日に行われた「フィジカルアセスメント研修Ⅲ」にインストラクターとして参加したので、そのご報告をさせていただきたいと思います。
この研修は、主に2年目看護師を対象に前年度に行われたフィジカルアセスメント研修Ⅰ・Ⅱの集大成として統合的にフィジカルアセスメントができるようにな ることを目標にした研修です。今年の特徴は何といっても研修場所が変わったこと。昨年までは信濃町キャンパス内の実習室でしたが、今年は神奈川県足柄上郡 にあるテルモメディカルプラネックスという研修センターで行いました。当日は天候に恵まれ、研修者、インストラクターは2台の貸し切りバスに乗りこみ、8 時に病院を出発して片道1時間強の道のりをちょっとした遠足気分で研修センターへ…。着いたのは周囲を緑に囲まれ、清々しい風の吹く場所で、私自身も気分 がリフレッシュされました。
そして、研修はビデオ撮影の環境も整備され、病棟・病室がリアルに再現されたホスピタルスタジオにて1グループ3~4人の研修者につきインストラクター1人が担当となって模擬患者さんへのシミュレーショントレーニングを中心に行いました。
研修者の様子はというと、 研修とは言え病院から離れたせいなのか、久しぶりに同期と顔を合わせたからなのか皆リラックスしてのびのびとした雰囲気でしたが、白衣に着替えて研修が始 まると一転、一気に真剣な表情に。昨年の11月に行われたフィジカルアセスメント研修Ⅱでも今回と同様に模擬患者さんに対するフィジカルエグザミネーショ ンを実施していますが、今回はある事例に対して「何が起こっていると考えられるか、そのために何を観察するか」研修者同士が自ら活発に意見を出し合い、自 信を持ってシミュレーションに取り組んでいました。
ビデオフィードバックでは、インストラクターとしてできたところを積極的に承認するよう心がけると同時に、できるだけ研修者自身で考えることがで きるよう意識的に“待つ”時間を設けながら自分の言葉で表現するよう促しました。すると研修者は行動の根拠を述べることができていました。昨年の研修から たった5ヶ月しか経っていないのに、それぞれの部署で知識と経験を積み重ねて成長している姿を1日の研修を通して間近に見ることができ、インストラクター としてとても嬉しく、また頼もしくも感じました。それと同時に2年に渡ってこのように恵まれた環境で研修ができること、配属された部署は別々でもこうして 同期全員が研修を通して同じ経験をしたことは強みになるのではないかと感じ、とても羨ましく思いました。
今後は更に成長し、現場で活き活きと看護をする皆さんにまたどこかでお会いできることを楽しみにしています。