平成26年度 第1回キャリアアドバイス・ベーシック講座を開催しました
●日時:12月6日(土)9時30分~16時30分
医療専門職の成長発達を支援する管理者や、指導・教育の役割を担う職場のリーダーの皆さんが自信を持って楽しく支援することをねらいに、標記講座が開催されました。昨年は新宿区内の病院にも公開しましたが、今年度は看護部門のみならず院内の各部署(中央検査部門・薬剤部など)の管理者も対象とし、看護部門19名、看護部門以外23名の計42名が出席しました。
講師の萱野先生は、長年の人事経験からキャリアアドバイスの重要性に目覚め産業カウンセラーやキャリアカウンセラーの資格を取得、年間500セッションを越えるカウンセリングを実施され、当院でも2011年より講座を開催しています。
第1回は「キャリア支援の有効性を学ぶ」ことをゴールとし、キャリア支援の「実例を知る」「ニーズを知る」「具体的方法を学ぶ」ことをポイントとして進行しました。はじめに自分たちの人材育成の課題についてグループ内で話し合うことで「キャリア」を身近にとらえ、講義の中で、年代別のキャリア支援やキャリア支援を導入する側の組織のメリットをわかりやすくお話いただきました。グループワークでは最初は職種の異なるメンバーとのやりとりに戸惑う研修者の姿も見られましたが、次第に活発な意見交換がみられるようになりました。午後は具体的方法として「質問力」について学び、ロールプレイを行い、研修者から「グループワークによって、より実感を伴って理解することができた」という感想が聞かれました。また「ライフキャリアチャートを書く」セッションでは2人のペアでお互いのチャートを記入し、そのチャートからさらにポジティブフィードバックにつなげる体験を行いました。(写真1)
萱野先生の講義は明るく、経験に基づいた実例に研修者の笑い声も聞かれ、終始和やかな雰囲気で一日の研修もあっという間に終わりました。院内の部門を越えた研修に対し「他部門の方とグループワークすることが新鮮だった」「多職種間のコミュニケーションもとれ、有効な一日だった」という声も聞かれました。
専門職であるがゆえに、これまでは自分の仕事を極めていくことに意識がむく傾向が強かった方々が、研修を通して、改めて「キャリア」について考え、支援の方法の第一歩を踏み出すきっかけになったようです。引き続き1月・2月には「自身のキャリアの棚卸し」「キャリア支援に必要なコーチングの学習」と研修が続き、キャリア支援者としての基本を身につける機会となっていきます。(写真2)