看護部からのお知らせ INFORMATION

看護過程とフィジカルアセスメントⅢ/静脈注射研修を開催しました

 新採用者にとって一年間の集大成となる研修を2023年3月6~10日に行いました。看護過程とフィジカルアセスメント研修はⅠ、Ⅱ、Ⅲと合計3回あり、一年間かけて患者さんの全体像を捉え総合的にフィジカルアセスメントを行い、看護計画の立案、評価・修正ができることを目標としています。

 静脈注射研修では、採血、長時間持続注入(サーフロー針)、短時間持続注入(翼状針)、CVポートの4つの項目について、それぞれ手順と手技のポイントを講義で学んだ後に、シミュレーターを用いて一連の流れを体験しました。

【研修目標】
1.看護過程の基本を理解する
 1)患者の全体像を捉えた上で統合的にフィジカルアセスメントができる
 2)フィジカルアセスメントの結果から看護計画の立案、評価修正ができる
2.静脈注射研修 講義・演習
 1)法的責任、解剖生理、薬理など静脈注射を実施する責任について理解し、判断力を養う
 2)静脈注射を実施するために必要な知識を備え基本的技術を身につける

【研修内容】
1.看護過程とフィジカルアセスメントⅢ研修
 研修者は、事前課題として現場で看護過程を展開する上で困ることと自己の課題を明確にして研修に臨みます。研修では症状を訴える模擬患者A子さんから、フィジカルイグザミネーションを活用して情報収集を行い、正しく病態を理解し、看護計画の評価をすることをグループディスカッションを交えながら行いました。研修ではみな、この一年間で学んできた知識や技術を総動員して、思考を深める、広げる時間を過ごしました。

 研修者からは、「根拠に基づいたアセスメントがあって明確なプランが立案できるというプロセスを理解できたので実践していきたい」「思考を整理しながらフィジカルアセスメントを通して観察することができるようになってきた」いった声がありました。集大成となった本研修では臨床経験の積み重ねを実感できた研修者も多く、さらに良い看護を提供していけるよう、知識不足の解消、幅広い観察視点の獲得など次年度に向け自己課題を設定しているようでした。4月からはフィジカルアセスメント能力向上のための「OJTプログラム」に取り組み、臨床実践能力を膨らませていきます。

2.静脈注射研修
 事前課題として、基礎看護技術マニュアルの確認をする事と、手技の流れを示した動画の視聴を行った上で研修に臨みました。研修当日は、静脈注射実施にあたっての看護師の責務についての講義を受けました。また、真空採血管を用いた採血、長時間持続注入(サーフロー針)、短時間持続注入(翼状針)について、それぞれマニュアルに沿って手順とポイントの確認を行い、事前学習動画を活用して一連の流れを復習してからトレーニングを行いました。研修者は患者への侵襲度の高い手技だからこそ確認行動をしっかり行うこと、解剖学的知識を持って正しい手技で行う必要性を学んだようです。研修受講者は今後、シミュレーターを使用し、繰り返し静脈注射の自主練習を行いながら、正しい知識と安全な手技を目指していきます。