看護部からのお知らせ INFORMATION

看護過程とフィジカルアセスメントⅡ研修が開催されました

2021年10月18日・22日・23日・25日・27日の5日間、2021年度新採用者を対象にした看護過程とフィジカルアセスメントⅡ研修が開催されました。今回は、7月に実施した看護過程とフィジカルアセスメントⅠ研修の学びを活かし、模擬事例患者のフィジカルアセスメントを行う演習をしました。

 

【研修目標】
1.各領域の知識を活用し、正しいフィジカルイグザミネーションが実施できる
2.フィジカルイグザミネーションを実施し、得られた結果の正常・異常が判断できる
3.患者のCueから看護問題の優先度の判断ができ看護の方向性が表現できる

 

【研修内容】
 今回の研修では、研修者が事前に記載した模擬事例患者の看護アセスメントシート(ゴードン)や関連図を持ち寄り、研修者4人で1グループとなり、ディスカッションを行いました。意見交換を行う中で、患者のCueの特定、看護診断、看護診断における優先順位の根拠について理解を深めました。
 模擬事例の全体像を捉えたところで、フィジカルイグザミネーションスキルの復習を行いました。その後、模擬事例患者が訴える症状について、患者の身体に何が起きているのかフィジカルアセスメントする演習を行いました。グループのメンバーとのディスカッションを通し、さまざまな視点から患者に起こりうる状態を予測し、必要な観察や看護について考えました。演習では教育担当スタッフが患者役を務め、研修者はフィジカルイグザミネーションスキルを活かしながら、必要な観察を行いました。
 フィジカルアセスメントの結果を基にディスカッションを行い、緊急性の判断や患者の身体に起こっていることについて、グループとして結論を出しました。活発な意見交換がされており、他科で働く仲間の意見を聞くことで理解を深める様子や、その場で調べたことや観察したことを整理し、まとめて言語化する力も養われていました。
 演習後は、看護診断から計画立案のプロセスの共有を行い、看護診断の種類と特徴・目標設定の違い、看護計画の基本構造について学習しました。

 

【研修者からの声】
 研修者からは、「看護過程とフィジカルアセスメントⅠ研修で学んだことをきちんと病棟で活かせている実感が持てた」「病棟であまり行っていない領域のフィジカルイグザミネーションについて、再度復習でき、自信につながった」、「臨床では症状から考えられる要因をじっくり考える余裕がなく、すぐに先輩に頼ってしまっていたが、研修ではグループメンバーとじっくり考えることができた。他病棟の同期と意見交換することで視点の広がりを感じた。」、「患者のCueを捉えた上で看護上の問題やその優先度を考えることが、個別性のあるケアに繋がることが学べた。」などの意見が聞かれました。

 

 今回の研修を通じて、研修者は看護過程のアセスメントの部分から看護計画の構造について理解を深めることができたようです。患者の全体像を捉え、患者の個別性や看護問題・優先順位を考えた看護実践を臨床実践の場で活かしていきたいと目標が明確になったようでした。